
『シャドーハウス』 コミックス第2巻を読んでみたので、各話をネタバレで振り返りつつ、感想を書いてみます!ネタバレしタイガー!

※ネタバレ記事は詳細な書き起こしではなく、あらすじがざっとわかる程度に、オリジナルの文章で書いてあるのだよ。
シャドーハウス 2巻 各話ネタバレ
シャドーハウス 13話「授業」
はじめての「授業」に向かうエミリコ。
廊下でミアとばったり。
サラと一緒の時は冷たかったミアだが、サラのいない場所では以前のように笑顔で接してくれる。
ミア「あれはサラ様の感情よ。エミリコもまだまだね」
ローズマリーとルウも合流し、エミリコのために館の中を案内してもらえることに。
まずは「掃除用具の間」を案内されるが、掃除用具以外にも緊急用として凶器のようなものも置かれている。
部屋の中にはキッチンやランドリーに続く階段も。
ただ、そちらは「顔のない人形の仕事場」で、エミリコたちは行く必要がないと教わる。
ローズマリー「今後も必要のない場所のことは、考えなくていいのよぉ」
次は「学びの間へ」。
壁には「ポートレイト」という、生き人形がお披露目の時に着る正装が飾られていた。
さらにやs期の構造について解説される。
屋敷は二重構造で、一階にも二階にもシャドー家の生活空間があり、その下に生き人形用の空間がある。
さらに以前掃除した「大広間」、「お披露目の間」が紹介される。
お披露目とは、おかげさまと生き人形の適性をみる儀式であり、シャドー家にとって有用な素材かどうかの見極めも行われる。
それが終わって初めてシャドー家は「顔つき」…成人と扱われる。
ケイトがまだ成人ではないと初めて知ったエミリコ。
エミリコ「お披露目ってうまくいかないこともあるんですか?」
ローズマリー「ごめんなさい、詳しくは教えられないの」
ミア「がんばって、しか言えないの」
敷地内には別當もあり、そこにはローズマリーより年上の偉い人たちが住んでいるが、詮索してはいけない。
ミア「生き人形はシャドー家に対して、忠誠心以外の感情を持ってはいけないの」
これを守っていれば生き人形は幸せ、そうでないと処分されてしまう、というミア。
エミリコは「偉大なるおじい様」についても聞こうとするが、ローズマリーに止められる。
「シャドー家を統率する、シャドーハウスの王、生き人形の生みの親、偉大なる創造主様」…生き人形はそう呼ばなければいけないが、滅多なことでは口にしてはいけない、と教わる。
まだ授業中だったが、部屋の鈴がチリンチリンなる。
それは緊急用の呼び鈴であり、亡霊の出現を意味していた。
シャドーハウス 14話「亡霊」
掃除用具の間に戻ったエミリコたちは、すすコートに着替える。
そして亡霊、と呼ばれていたものを目撃するが、それは「こびりつきの集合体」だった。
星付きの「バービー」が、集まって来た生き人形たちに口汚く指示を飛ばす。
掃除用具の間にあったとげ付きハンマーを持った生き人形が、こびりつきを叩いてつぶす。
こびりつきはバラバラに飛び散り、小さくなって破片が逃亡。
エミリコとミアがいち早く追いかけるが…
エミリコをかばったローズマリーが、こびりつきに顔を覆われてしまう。
やがてローズマリーはぐったりしてしまう。
別の破片も合体し、ローズマリーの頭部を覆いつくし、細長い手足を6本生やした蜘蛛のような姿になる。
こびりつきが部屋の天井隅に逃げたことで、ローズマリーが首つり状態に。
ミアが下から支えるが、ローズマリーに蹴られてしまう。
事前に説明書を読んで水が弱点だと知っていたルゥが、掃除用のスプレーを吹きかけるが…届かない。
エミリコが近くにあった花瓶の水をぶっかけると、こびりつきがはがれ、ローズマリーが解放される。
ルゥ「花瓶の水を使うなんて、思いつかなかった。すごいねエミリコ」
ローズマリーも立ち上がるが、「すす病」になってしまったらしく、おかしな様子でフラフラし、家具にぶつかる。
救護班が駆けつけると、「たくさん水を飲ませなきゃ」とローズマリーを「洗浄の間」に連れていく。
エミリコ(授業は途中で終わってしまいましたが、大事なことを学べました。ちゃんと掃除をしないと、すすが動き出してしまいます…)
シャドーハウス 15話「動く人形」
ケイトからこびりつきについて教わったエミリコ。
こびりつきとはすすが悪意を持って動くこと。
ただ、ケイトも「亡霊」のことは知らなかった。
とある朝、エミリコがぬいぐるみのパンちゃんに声をかけると、パンちゃんがピョンッと飛び跳ねる。
驚いたエミリコがもう一度声をかけるが、パンちゃんは動かない。
エミリコはケイトの部屋を掃除するが…。
ケイト「エミリコ、動かしたものは元の場所に戻しておいて」
エミリコには覚えがないのに、ケイトのぬいぐるみの場所が変わっていたという。
エミリコ「ケイト様のぬいぐるみも…?パンちゃんも動いたんです!」
ケイト「失敗は改善すればいいけど、言い訳は嫌いよ」
エミリコの言うことを信じず、怒り出すケイト。
その瞬間、エミリコとケイトの見ている目の前で、パンちゃんが勢いよく飛び上がる。
ケイトが半信半疑ながら意識を向けてみると、パンちゃんが震えだす。
ケイト「確かに私がやってるみたいね。こんなことが出来るなんて…」
別のぬいぐるみで試そうとするが、そちらはなぜか動かせず、法則が分からない。
エミリコ「そうだ、ケイト様はすすを動かせるんです!私、パンちゃんにもケイト様が作ったすすだるまを入れてあるんです」
なぜそんなことを、と驚くケイトに、大切なものには大切なものを入れたかった、と嬉しそうに語るエミリコ。
ケイト「変な子。いいから掃除を続けて」
ケイトはぷいっとしてしまうが、すすは出ていないのだった。
シャドーハウス 16話「洗浄の日」
すすを動かす練習をしているケイト。
ある程度は自由に操れるようになるが、能力を使うと疲れてしまう。
エミリコはケイトの能力を他の生き人形に自慢したがるが、ケイトは誰にも話さないように、と釘を差す。
エミリコ(すすは良くない感情で出て、悪意を持って動き出す…それがこびりつき)
エミリコ(ケイト様のように意識して動かすこともできる。この前の亡霊も誰かが?)
しかし、生き人形は忠誠以外の心を持っていけない、という教えを思い出し、エミリコは考えを中断する。
そこへミアが迎えに来て、一緒に洗浄の間へ向かう。
まずすす取りの間ですすを吹き飛ばすと、服を脱いで奥にある石鹸風呂へ。
お風呂の中でミアと会話するエミリコだったが、ミアはエミリコの知らない難しい言葉を色々知っていた。
ミア「私、生まれた時からいろいろな文字が見えたよ。生き人形のスタートラインって、一緒じゃないみたい」
お風呂から上がったミアとエミリコは、今度はシャワーを浴びる。
楽しそうにする二人だったが、エミリコはミアの背中にたくさん傷があるのを見てしまう。
シャワーが終わると、顔の見えない人形に髪を乾かしてもらう。
そこへルゥと、すす病から回復したローズマリーが現れる。
ローズマリー「すす病はこびりつきが体に入って起きる病気で、放っておくと生き人形が壊れてしまうの。でも水をたくさん飲めば大丈夫よ」
すっかり元通りのローズマリーを見て、笑いあうエミリコとミアだった。
シャドーハウス 17話「星付き」
大掃除の日、エミリコが朝早く起きると、ケイトもすでに起きて机に向かっていた。
ケイトはお披露目が近いため、勉強に励んでいるのだった。
エミリコが大広間に出ると、掃除の前に「星つき」から「亡霊騒ぎ」について指導される。
バービー「亡霊が出たのは掃除をさぼった班がいるからだ!」
各般から事情聴取するバービー。
バービー「次はぼんくらローズの班だ!貴様らが掃除をさぼったのか!」
ローズマリーが釈明し、ミアが口をはさむと…バービーがミアの腹にケリを入れる。
バービーはエミリコのことも「お花畑」といってバカにしながら近づいていく。
そこへ、モップ掃除をしていた男の生き人形が割って入り、驚いたバービーは倒れてしまう。
別の男の生き人形がバービーの下に滑り込み、クッションになる。
そして男の生き人形同士でもめごとに。
さらに別の女の生き人形が、掃除道具を斃してしまう。
バービー「お前は一番の無能だったな。亡霊騒ぎの原因はお前だな!」
誰もその子を助けようとせず、「どうせお披露目で落ちる」「失敗作」などと陰口をたたく。
エミリコ「まってください、きっと原因があるはずです!」
バービー「また貴様か。原因だと?わかった。ならお花畑、無能、面汚し、お前たち三人で深夜の見回りをして原因を探り、解決しろ。できなければ無能が原因だと上に報告する」
バービーのクッションになった生き人形は「リッキー」という名で、「見込みがあるのは貴様だけだ」とバービー。
バービーが去った後は、全員で掃除をすることになる。
そして夜、エミリコは命じられた深夜の見回りに向かう。
一緒に勉強したかったケイトは残念がり、エミリコが去った後、すすを立ち昇らせるのだった。
シャドーハウス 18話「深夜の見回りにて」
深夜の見回りをすることになったエミリコ。
男の生き人形は「ショーン」と名乗るが、無能呼ばわりされていた女の生き人形は黙ったまま名乗らない。
とりあえずいろいろと見て回るエミリコたち。
目が悪いショーンと、遅れがちな「ショーンじゃない方の生き人形」を気遣い、二人と手をつないだ状態で見回りをしていくエミリコ。
しかし初日は何も見つからず、四日経っても原因はわからずじまい。
五日目になると、ショーンはなぜか毛布を持ってきて、床に敷いて眠り始める。
ショーン「バービーは俺たちと主人を仲たがいさせたいだけだ。睡眠不足で掃除にも支障が出ている。エミリコもそうじゃないのか?」
ショーンの言う通り、エミリコも寝坊しがちになっていました。
原因探しより、主人の指示だけを真剣に考える、というショーン。
エミリコ「諦めないでください!私、地図を持ってきたんです!ミアに書いてもらいました!」
エミリコは上の階にいるミアと、紐を垂らして手紙を交換するようになっていたのだった。
寝ようとするショーンを残し、二人で見回りに行こうとするエミリコだったが…
ショーンは二人の分の毛布も持ってきてくれていて、エミリコたちもその日は休むことに。
初めて誰かと一緒に眠ることを楽しむエミリコ。
毛布を持ってきてくれたショーンにお礼を言っていると、「ショーンじゃない方の生き人形」が泣き始める。
そして「私は失敗作で、迷惑をかけている、もう見回りはやめましょう」と泣きながら言ってくる。
エミリコ「嬉しいです!やっとしゃべってもらえました!」
こんな時でも前向きなエミリコ。
ラム「私…ラムです」
ようやく名乗ってくれたラム。
しかしそこでショーンが何かに気づく。
ショーン「何か来る…もしかして亡霊か?」
三人の前に、怪しいローブ姿の何かがあらわれる。
シャドーハウス 19話「余計なこと」
逃げようとするエミリコとラム。
しかしショーンは目の前のローブ姿の何かが、「お影様」であることに気づく。
ローブのお影様「生き人形がこんなとこで寝ているとは…困ったな、見られてしまった。どうしたものかな」
エミリコ「困っているならお手伝いいたします!」
自分は敵でもないし、味方でもないというローブのお影様。
エミリコとショーンは、ローブのお影様を見たことを、秘密にするよう約束させられる。
ラムはというと、ローブのお影様が現れた時、逃げ出してしまっていた。
一人で泣いているラムは、掃除中に失敗した場面のことを思い出していた。
ラムはリボンが巻かれた自分の人差し指に、「お話して、ラミー(人差し指)」としゃべりかける。
ラミーとのおしゃべりの中で、エミリコが助けに来てくれることを期待してるようなラム。
エミリコはショーンと共にラムを探しており、ローブのお影様もついて来ている。
ショーンは「余計なことを考える生き人形」であるエミリコを不思議がる。
エミリコは自分を優秀じゃないというが、ショーンもバービーに逆らったため、俺も優秀じゃないかも…と落ち込む。
ラム探しを続ける中、おなかが空いたエミリコは、ポケットからパンを取り出して、ショーンをぷっと笑わせる。
地図を取り出して、これまで通った道をローブのお影様にぬりつぶしてもらうエミリコ。
まだ行っていない「玄関へと続く廊下」へ向かうが、本来なら行ってはいけない場所。
それでもラムを探すために玄関へと続く廊下へ行ってみることにしたエミリコとショーンだったが…。
廊下に足を踏み出すと、仕掛け矢が発動。
ショーンが後ろから引いてくれたことでことなきを得たが、エミリコはもう少しで矢にあたるところだった。
ショーン「シャドーハウスを勝手に出る者は即処分、か…」
エミリコ「そこまでするんですか…?生き人形だってものを考えて、お役に立ちたいと思っているのに…」
ショーン「…余計なことを考えてはいけない」
ローブのお影様「君たち、面白いね」
シャドーハウス 20話「親切なお影様」
気を取り直してラム探しを再開するエミリコたち。
ちなみに、ショーンが仕掛け矢の罠に気づいたのは、エミリコが床を踏んだ時に音がしたからだった。
ローブ姿がお影様だと気づいたのも、シャドー家が皆つけている香水の匂いがしたから。
エミリコ「ショーンは耳や鼻が優れてるんですね!」
二人で話していると、ラムの悲鳴が聞こえてくる。
地図にはないが、音のした方にエミリコが飛び込むと、回転扉になっていた。
飛び込んだ部屋でラムを見つけたエミリコ。
しかし喜びもつかの間、そこにはこびりつき…亡霊が潜んでいた。
飛び交う亡霊をエミリコが毛布で包み、ショーンが蹴飛ばして粉々にする。
さらにエミリコたちは、天井にある扉からすすが漏れているのに気づく。
この隙間から漏れ出たすすが集まって亡霊になったのだった。
ローブのお影様「なるほど。ここはすす処理の間にすすを流すための中間施設だ。こんなところにあったんだな」
エミリコたちが集めたすすは、すす処理の間に送られ、固めてすす炭になる…それはシャドーハウスの大事なエネルギーなのだと、ローブのお影様が解説。
亡霊騒ぎの原因も無事につきとめられたエミリコたちだったが、ローブのお影様はいつの間にかいなくなっていた。
三人はエミリコの持っていたケイトのパンを分け合って食べながら戻る。
ローブのお影様はエミリコたちが見つけた部屋に戻っていた。
ローブのお影様「部品は、元の場所へ戻しておかないとね」
壊れた蝶番とねじをポイ、と捨てるローブのお影様。
ローブのお影様は両手から炭を出して、頭上に不気味なすすの顔を作り出す。
翌日、エミリコたちの報告を受けたバービーは、大広間で他の生き人形たちにも、「亡霊騒ぎは設備の故障が原因だった」と悔しそうに報告。
ミアも喜ぶが、部屋に戻ると手形やすすで真っ黒に汚れており、ぬいぐるみの首がちぎられているのだった。
シャドーハウス 21話「前夜」
ケイトから明日がお披露目の日だと聞かされ、驚くエミリコ。
エミリコが亡霊騒ぎで忙しかったため、一緒に準備ができないでいた。
エミリコ「今からでもできることはないですか?」
ケイト「今のエミリコには寝るのが仕事よ」
寝る前に、ケイトはエミリコに「笑って」「悲しんで」と指示。
笑って悲しむエミリコを見て、くすっと笑うケイト。
一方ミアは、サラから「成長の機会」として棒を使ったお仕置きを受けていた。
エミリコは色んな事が気になって眠れず、「余計なこと」を全部書いて忘れるべく、「考えないノート」を作る。
ローブ様(仮)やこびりつきのことなどを書いていくうちに、エミリコの中にある疑念が浮かぶ。
エミリコ「シャドーハウスって、一体なんなんでしょうか」
さらにサラのことや星付きのことを考えるうちに、自分も星付きになることを目標にしよう、と考えるエミリコ。
一方ミアは、ハンカチをかみしめた状態で、サラに後ろから房で叩かれていた。
サラ「私たちは星付きにならないといけないの!偉大なるおじいさまに認められて!失敗作と遊んでいる場合じゃないわ!」
エミリコは考えないノートを書き終えてノートを閉じる。
お披露目で落ちたら処分され、ケイトとも会えなくなる…。
エミリコは自分がケイトのことを何も知らないことに気づき、涙を流す。
エミリコ「落ちたらケイト様のことを知ることができない。お披露目に受かりたいな…」
シャドーハウス 22話「五体の新人」
今回お披露目に挑む生き人形が扉絵で紹介される。
エミリコ、ルゥ、ラム、ショーン、リッキー。
ショーンは自分が使えているジョンから、お披露目に備えて早く休むよう指示されていた。
しかし掃除を終わらせないと休めません、と頑固なショーンに呆れるジョン。
目が悪いショーンだが、ジョンに合わせるため、なるべく眼鏡をかけないようにしていた。
一方ジョンも、ショーンに合わせて必要のない眼鏡をかけている。
ショーン「生き人形に合わせてしまったらお披露目で悪い評価につながってしまいます」
ジョン「…確かに言うとおりだ。眼鏡のことは撤回する。しかし、休みはとれよ」
ショーンはジョンにお休みのキスをして、二人とも休むことに。
ラムも使えているシャーリーの世話をしていたが、お披露目前に一度も「お休みのキス」ができないでいた。
人差し指のラミーと会話するラム。
明日のお披露目に落ちてこれで終わり…そう思っていたのに、友達が出来てしまったことを、悲しむラム。
リッキーとパトリックはお互いに椅子に座って楽しそうに会話していた。
「面汚し」「無能」「お花畑」…リッキーが他の生き人形をバカにするのを聞いて、「いい引き立て役になりそうだ!」と楽しそうに聞くパトリック。
パトリック「シャドーハウスのお荷物は、俺がお披露目で選別してやろう。リッキーも手伝うか?」
リッキー「もちろんです。パトリック様の選別したゴミは、俺がキレイに片づけてやりますよ」
パトリックはリッキーの、地面をなめる奴らを軽蔑する表情をほめ、「それこそ俺の顔だよ」と満足げな様子。
お披露目当日。
朝の掃除を終えたルゥに、シャドーのルイーズが楽しそうにおめかしやメイクを施す。
部屋にはルイーズが書いたらしい、ルゥの絵もたくさん飾られている。
ルイーズ「なんて綺麗な肌なの。さわりたい…っ」
ルゥの頬に触れるルイーズだったが、すすがついて汚れてしまい、メイクをやり直すことに。
お披露目に向かうエミリコとケイト。
お披露目前の生き人形たちは、黒い布を頭からかぶらされる。
そしてお披露目の間の前に到着すると、「エドワード」と名乗る生き人形が待っていた。
エドワードは「おじい様と共にある棟(別棟)」に住む、「特別な生き人形」だった。
エドワードが扉を開き、エミリコたち生き人形と、ケイトたちシャドーが続いていく。
エドワード「おじいさまと共にある棟に続く渡り廊下だが、なぜこんなに長いと思う?」
ショーンは「警備のため?」と答え、エミリコは「偉い方が安全にくらせるように」と答えるが…
リッキー&ルゥ「「生き人形が考えることではありません」」
あ、と失言に気づくエミリコとショーン。
エドワード「優秀な生き人形もいるようだね」
ショーンとエミリコは、気さくで風変わりなローブのお影様と触れ合ったことで、調子を狂わされていたことを自覚し、気を引き締めなおす。
エドワード「さあ、お披露目の時間だ」
エドワードが渡り廊下の先の扉を開く。
シャドーハウス 23話「格付け」
お披露目の間は豪華な装飾が施され、テーブルには食事も置かれているが、誰もいないようだった。
エドワードは生き人形に、黒い布を取るよう指示。
そしてシャドーを模したチェスのコマのようなものを取り出し、六段に別れている箱にコマを設置し始める。
一番上の段にパトリックとルイーズ。
その下にケイト、シャーリー、ジョンのコマを並べるエドワード。
エドワード「では、見せてもらおう」
生き人形もシャドーも、なんのことかわからずに戸惑う。
ショーンはエドワードが置いたコマを見て、「格付け」されているんだ、とすぐ気づく。
ジョンが短期を起こし、エドワードに詰め寄って机をたたき、「何をすればいいんだよ!」と不遜な態度を見せる。
ドキッとするショーンだったが、とりあえず格付けには影響がなく、ほっとする。
エドワードは何も答えない。
ケイトはとりあえずお茶をもらうことに。
ルイーズも何か食べることにして、ケイトに話しかけてくる。
ケイト「仲良くしましょうね」
ルイーズ「いいえ、しなくていいわ。それより私の顔を見て」
ルイーズは自分の顔であるルゥを見せつけ、自分をほめるようケイトに言う。
呆れるケイト。
パトリックも「俺の顔を見ろよ。完璧だ」とリッキーを自慢し始める。
パトリック「俺の顔は性格も素晴らしいんだ」
ルイーズ「顔に性格なんてあるの?」
この一言で、ルイーズのコマがさらに上がり、最上段に。
エミリコ(生き人形を純粋に顔として見たから上がったんだ。でもなんか悲しいな…)
一方、何もしていなかったシャーリーのコマが一段下げられる。
立ち尽くすルイーズの横で、うつむいているラム。
エミリコはラムに駆け寄ってアドバイス。
エミリコ「私と話したと機みたいに、人差し指ごしに話してみたらどうです?私もパンちゃんていうぬいぐるみとお話するんですよ」
エミリコのアドバイスを実践し、人差し指越しに、ルイーズをお茶に誘うラム。
ルイーズも応じてくれたようで、お茶を飲みに向かい、ラムがぱっと笑顔になる。
しかし、エミリコがケイトから離れて勝手なことをしたためか、ケイトのコマが一段下に落とされる。
リッキー、ショーンは顔としてうまく立ち回っており、エミリコもがんばろうとする。
ケイトがおやつを食べる横で、エミリコも一緒に食べるが…あまりのおいしさに、顔がパアッと輝いてしまう。
笑顔を抑えようとするエミリコだったが、ケイトの方がエミリコに合わせて「転げまわりたいくらい美味しすぎるわ!」と叫んでフォロー。
そんなケイトに対して、ジョンは「クールかと思ったけど食事は素直だな。気に入った」と声をかけてくる。
しかしリッキーは、ケイトとエミリコの振る舞いを「ひどいものだな」とけなす。
さらに、顔には本来、シャドーに近い名前をつけるものなのに、「ケイト」は自分と似ていない「エミリコ」という名前を付けたことに対し、リッキーとルイーズが文句を言ってくる。
ルイーズ「自分の顔なんだから当たり前のことよ。ケイトは顔を気に入らなかった。愛されてない顔なのね」
ルイーズの言葉で落ち込んだ表情になるエミリコ。
それを見たエドワードは、ケイトのコマをさらに下へ落とす。
その下の段には棘が敷き詰められており、次がゲームオーバーなのを意味していた。
シャドーハウス 24話「名前」
ケイトはエミリコと心が離れてしまったことを感じ取り、イライラし始める。
余計なことを考え、他の顔に構い、名前のことなんかで動揺したエミリコに、イライラを募らせてすすを吹き出し始めるケイト。
そんな中、エドワードが突然ピアノを弾き始める。
パトリックがリッキーに「ダンスをさせるつもりかもしれません」とささやき、踊りだすリッキーとパトリック。
ルイーズとルゥも踊り始める。
ルゥをリードして踊るルイーズ。
リッキーはパトリックに引っ張られているが、パトリックは自分が目立たないよう気を付け、パトリックを立たせている。
ケイト(差をつけられてしまった。エミリコは顔になりきれていない。合格できないの?私にはやりたいことがあるのに)
ラムも勇気を出してシャーリーをダンスに誘う。
エミリコに向かって、こっそり人差し指をぺこっとまげて、(ありがとう)と伝えるラム。
ショーンとジョンもダンスに向かう。
ショーンもぐっとこぶしを握ってエミリコを応援。
エミリコ「落ち込んですみませんでした、ケイト様!私、がんばりますね!」
エミリコの笑顔を見て、ケイトははっと気づく。
エミリコ(周りを気にして、ルールに縛られて、エミリコを見れていなかった)
ダンスの前に、ケイトはエミリコに「笑って」と指示。
続いて「凛々しく」「もっと笑って」と指示を飛ばし、ニコっとしたりキリッとするエミリコを見て、笑い出すケイト。
ケイト「それでいいのよ。いつも通りのエミリコがいいわ」
ケイト(私はシャドーとしての正しさを求めていたわけじゃない)
ケイトは練習していたすすを操る能力を応用し、エミリコの体を動かして、上手くダンスを踊る。
ケイト(エミリコ、あなたは失敗は多いし、余計なことを考える。生き人形としては全然ダメだけど、そんなところがいいと思うわ)
ケイト(型どおりじゃないエミリコに救われてきた。一生懸命で優しい。わたしのことももっと見てほしいけれど)
ケイト(生き人形の名前は、自分の名前に近いものを普通はつけるけれど…わたしは、私とは違う個であって欲しいから、エミリコって名付けたのよ)
ケイト(お披露目が終わったら、聞いてほしいことがたくさんある。わたしの秘密を、ぜんぶ教えるわ)
シャドーハウス 24巻 感想&考察レビュー
1巻ではエミリコとケイトの出番が多かったですが、2巻からは他の生き人形やシャドーたちの活躍も多くなってきましたね。
生き人形もシャドーもみんな個性的で魅力的ですし、関係性もそれぞれなのが面白いです。
ケイトが「すすを操る能力」に目覚めたり、「謎のローブをまとったお影様」の存在、それに「すす病」など、新たな謎も登場どんどん出てきて、あれやこれやと考察しながら読むのもすごく楽しいです!
ラストではついにお披露目が始まりましたが、ケイトがシャドーハウスのルールより「個としてのエミリコ」を尊重しているのが、なんというかとても尊いものを感じました。
エミリコも生き人形としてはかなり変わっているのでしょうが、ケイトもシャドーとしてはだいぶ変わった思考をしているのでしょうね。
ただ、お披露目に合格するには裏目に出てしまいそうですが…エミリコらしさ、ケイトらしさを大事にしたまま、上手くお披露目に合格することはできるのでしょうか?
また、ケイトがお披露目に落ちるかも、と考えた際に「やることがあるのに」という心理描写があったのですが、ケイトの「やること」というのがなんなのかも気になるところです。

今回の「シャドーハウス」単行本 第2巻 ネタバレ感想記事は以上です!
ネタバレしちゃいましタイガー!次回の「作品名」単行本 第3巻 もネタバレ感想記事を更新予定だよ。