手塚治虫AI漫画「ぱいどん」前編 ネタバレ感想 普通に面白かった

tedukaaipaidon まんがネタバレ感想
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ネタバレタイガー
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2020年2月27日更新!

手塚治虫AIの漫画「ぱいどん」phase1『前編』を読んでみたので、内容をネタバレしつつ感想を書いてみます!ネタバレしタイガー!

とらじろう
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※手塚治虫AIの漫画はモーニング2020年13号に掲載されていたよ。

ネタバレは話の大筋が分かる程度にさらっとしか書いていないから、詳しく読んでみたい人は、モーニング2020年13号をぜひ読んでみてね。

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↑手塚治虫AIの漫画「ぱいどん」が掲載されているのはモーニング2020年13号です。

AI漫画作成秘話も掲載されおり、興味のある方には必見です!

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手塚治虫AI「ぱいどん」 前編 ネタバレ!

近未来の浮浪者ぱいどん

舞台は2030年の東京。

自動運転の電気自動車、ドローンによる無人宅配便、顔認証システムなどが発達し、あらゆる無駄が省かれた合理的デジタル社会。

そんな中、主人公である「ぱいどん」は、浮浪者のような格好をして、公園に置かれているマリア像の膝の上で、昼間から眠りこけていた。

ぱいどんの側には「鳥形ロボットのアポロ」や、名言を口にする謎のロボット「預言者」がいる。

記憶喪失のぱいどんは、アポロや預言者との会話の流れで、花の匂いを嗅ぐことに。

「匂いが記憶につながっている」と感じたぱいどんは、どこかに自分の記憶とつながっている匂いがないかと考え、あたりをクンクンし始める。

しかし通りすがりの子供に笑われてしまい、ぱいどんはやる気をなくしてもうひと眠りすることに。

ぱいどんの元へ謎の美女二人が依頼を持ってくる

マリア像の膝上で昼寝を再開しようとしたぱいどん。

そこへ「及川アン」とその妹「イスミ」と名乗る美女二人が現れる。

姉妹はぱいどんに、「父を探してほしい」と依頼する。

姉妹の父親は顔認証システムに登録してあり、本来ならシステム経由で行動データを取得して行き先を調べられるのだが、それができないためにぱいどんの元へ来た、という。

姉妹の父の名は「及川定倍」

環境を汚すことなく、原発の150パーセントのエネルギーを生み出せる、クリーンエネルギー開発の第一人者だった。

姉妹が言うには、もう少しで研究が完成するというところで、行方不明になってしまったらしい。

「悪いけど…」と、なぜか依頼を断ろうとするぱいどん。

姉妹は報酬をはずもうとするが、ぱいどんはお金では動かない。

しかし、「新潟産の天日干し乾燥したお米を用意します」と言われると、お米が大好きなぱいどんの心が大きく動かされる。

この時代には天日干しのコメは貴重品。

しかしぱいどんがお米に目がないのはそれだけが理由ではなく、「お母さんとの思い出おにぎりだからッピ」とアポロ。

イスミにとってもおむすびは亡くなった母との思い出であり、涙を流す。

預言者はぱいどんに、「娘たちを救うのだ。そうすればお前自身も救われるのだ」と助言する。

ぱいどんは葛藤した末に、最終的には「わかったよ!」と姉妹の依頼を引き受けることに。

義眼をはめることで覚醒するぱいどん

アポロがお腹をパカっと開くと、中から義眼が出てくる。

ぱいどんは長い前髪で隠されていた左目部分に、義眼を装着。

すると突然人が変わったようになり、ギリシャ悲劇の名言を口にする。

人間は知識を発達させたが、高度なテクノロジーは善にも悪にもなり、心おごらせたものが国を亡ぼすこともある…というような内容だった。

ぱいどん達は、行方不明になった及川博士が最後に監視カメラに写っていた場所…博士の研究所へ行ってみることに。

姉妹に案内され、車で研究所へ向かうぱいどん。

車を運転するぱいどんのキリっとした横顔に、妹のイスミは思わずポッと赤面。

ぱいどんは車内で姉妹から情報収集する。

博士が行方不明になったのは6日前。

ぱいどんが言うには、一週間が過ぎると途端に見つかる確率が下がってしまうという。

また、姉妹の母親が亡くなったのはひと月前。

母が死んでイスミが泣いていた時、博士は「ママは死ぬべくして死んだんだ」と意味深なことを言っていたという。

博士の研究の謎

研究所に到着すると、なぜか道端に無数のネズミの死骸が。

ぱいどんが義眼のスキャン機能でネズミを調べると、昆虫のようなものを食べた形跡が。

昆虫、と聞いた姉のアンが「あっ」と思い出し、博士の手帳を取り出してぱいどんに差し出す。

博士の手帳にはバッタや昆虫の情報が載っていた。

だが姉妹が言うには、博士は別に昆虫の研究をしていたわけではないらしい。

ぱいどん「ネズミの腹にイナゴ…それがどう関係するんだ?」

アポロがネズミの死骸を丹念にスキャンし続けた結果、イナゴは有機物ではなく、ロボットであることが判明。

姉妹もぱいどんも、「一体どういうことだ?」と驚くのだった。

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手塚治虫AI「ぱいどん」 前編 感想と考察レビュー!

実は今朝、たまたま「モーニングサテライト」という経済番組でこの漫画のことが紹介されていたので、興味本位で読んてみたのですが…普通に面白くて読みやすく、続きが気になる内容でした。

手塚漫画は子供の頃から好きで、個人的には特に「ブラックジャック」「火の鳥」「ブッダ」が好きだったのですが、手塚先生本人でなくても、このような形で手塚先生のテイストを元に生み出された新作漫画を読めたのはとても新鮮な驚きと喜びがありました。

 

漫画と一緒に特集記事も掲載されていて、手塚治虫のAIが漫画を描く、という挑戦に至った経緯や、どのように生み出されたのか、そして今後の展望なども描かれていて、とても興味深かったです。

記事を読む限り、完全にAIが全て描いた、というわけではなく、人間との共作、という形でした。

AIが担当したのはプロットのキーワード作成とキャラデザインの原案。

「モーニングサテライト」でも、「モーニングの特集記事」でも触れられていましたが、AIにそれだけやらせるだけでも、血のにじむような大変な時間と労力が必要とされていました。

そしてAIが作ったベースを元に、ネーム作成は桐木憲一先生、キャラ作画はつのがい先生、背景は池原しげと先生が担当した、とのことでした。

どちらかといえば、AIがすごいというよりも…このプロジェクトを最終的に「漫画」という形まで持って行った、携わった人たちの努力と執念の方がすさまじいな、と感じました。

 

「完全にAIが描いた漫画」ではなく、「手塚イズムを学習させたAIの発案に人間が手を加えるという新しい手法で生み出された新時代の漫画…」という印象を受けました。

 

プロジェクトに携わった栗原教授がいうには、「10年後には連載が可能になるかもしれない」とのことでした。

モーニング編集部からのコメントでも、「いずれ本当にAI漫画家が出現する時代への壮大な予告編としてお楽しみいただければ」、と書かれており、いつか本当にそんな時代が来るかもしれないな、と未来が楽しみになりました。

「手塚先生がご存命ならこの企画を面白がったのではないでしょうか」というモーニング編集部のコメントにも、確かにそうかもしれないな、と納得しました。

 

今回モーニングに掲載されたのは、ぱいどんのphase1にあたる「前編」のみ。

ぱいどん「後編」がいつ掲載されるかはまだ明かされていませんが、続きが掲載されれば必ず読んでみたいと思います!

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ネタバレタイガー
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今回の「ぱいどん 前編」ネタバレ感想記事は以上です!

ネタバレしちゃいましタイガー!

とらじろう
とらじろう

次回の「ぱいどん 後編」もネタバレ感想記事を更新予定だよ。