
2020年1月24日更新!
ヴィンランド・サガ 最新169話『西方航路③』を読んでみたので、内容をネタバレしつつ感想を書いてみます!ネタバレしタイガー!
ヴィンランド・サガ 最新169話 ネタバレ!
ハーフダンの逃亡奴隷
民会でのトルフィンの話を聞いてやって来たハルヴァル。
トルフィンの母ヘルガからスープを差し出されると、上品な仕草で食べ始める。
ハルヴァルの巨大な体躯、トルケルそっくりの顔、そして女の子らしい仕草に、戸惑う一同。
ハルヴァル「私、奴隷なんです。逃げてきたんです。逃亡奴隷でもヴィンランドへ行けますか?」
トルフィン「もちろん、行きたいと願う人は誰でも。ですが…あなたの所有者と話をつけないといけません」
ハルヴァルは自分がハーフダンの所から逃げてきた奴隷であることを明かす。
ユルヴァ「ハーフダンがらみのイザコザは金輪際ゴメンだぜ!お引き取り願おう!」
トルフィンがユルヴァをなだめ、とりあえずハルヴァルから話の続きを聞く。
ハルヴァルは見た目通り力があって奴隷の仕事をこなしており、逃げない限りお仕置きされるようなことはなかったという。
ハルヴァル「ただ…おっ、おとっ、男の人と相部屋なのが恥ずかしいです…」
ヘルガ「あなた…女の子なのね?」
ハルヴァルの父はトルケル?
話はハルヴァルの生まれに。
ハルヴァルはアイルランドで、強く、嵐のような将軍の子として生まれた。
(父親の顔はハッキリ描かれず、本名も明かされず、正体がわからないようになっている)
その将軍は生まれたばかりのハルヴァルを戦場で育てようとしたため、ハルヴァルの母はとっさにウソをついた。
ハルヴァル母「その子は女の子です!」
将軍「マジで?なんだよもぉ~」
将軍はハルヴァルに興味をなくし、養育費を残し、また戦場へ向かっていった。
ハルヴァルは女の子として育てられ、優しい母から料理、行儀、裁縫などを仕込まれて育った。
将軍も何度か会いに来たが、嘘がばれるこもなく、穏やかな日々が過ぎていく。
しかし体が育つにつれ、ハルヴァルの体は筋骨隆々に巨大化し、顔も父親そっくりに。
母「泣かないでコーデリア…わたしのウソがあなたを苦しめてしまったわね、ごめんなさい…」
(コーデリア、というのが母のつけてくれた女の子としての名前だったが…姿に似合わないから、という理由で、父からつけられた男の名前であるハルヴァルを名乗っていた)
そしてある日、将軍が婿をつれてやってくる。
すでに嘘をつきとおせないほど男の体に成長してしまっていたハルヴァルは、母に連れられて船で逃げることに。
母「コーデリア、こっとどこかに…あなたがあなたのまま暮らせると血があるわ。一緒に見つけましょうコーデリア…」
しかし船は難破し、ハルヴァルは母と離れ離れに。
一人になったハルヴァルは「いつかきっと私は私のままで暮らせる地を見つけるわ。見ててねお母さま…」と星空の下に誓う。
その後は奴隷商人に捕まって売られ、アイスランドへ来て現在に至るのだった。
逃亡奴隷を取り返しに来るハーフダン
ハルヴァルの話を聞いていた一同は、涙と鼻水を垂らして「コーデリア…」と泣き出す。
ユルヴァ「トルフィン!コーデリアを必ずヴィンランドへ連れていけ!絶対にハーフダンに渡すな!!」
トルフィン「言ってること間逆になった…もちろんだ姉上。俺も彼女のような人を待ってた」
トルフィンはハルヴァル、もといコーデリアに、俺の方から頼みます、とヴィンランド開拓団に改めて誘う。
トルフィン「コーデリアさん、一緒にあなたがあなたのまま暮らせる国をつくろう」
コーデリア「トルフィンさん…」
しかしそこへ、乱暴にドアを開けて、部下を引き連れたハーフダンがやってくるのだった。
ハーフダン「やはりここにいたか…ハルヴァル」
ヴィンランド・サガ 最新169話 感想と考察レビュー!
ハルヴァル、という名前は、小さなバイキングというスウェーデンの児童文学に登場するヴァイキングの名前でもあるようですね。
北欧では割と一般的な名前だったりするのでしょうか?
そんなハルヴァル(コーデリア)の親は名前も顔も隠されていますが、どう見てもトルケルですよね…。
ハルヴァルの記憶の中のトルケル、として描かれていたと思うのですが、ハルヴァルの心象世界を反映してなのか、おとぎ話に出てくる精霊とか悪魔のような感じで描かれているように感じました。
いつか親子が再開するような展開もあるのでしょうか?
そしてハルヴァルはハーフダンの所から逃げてきた奴隷だったわけですが…この展開には懐かしいものを感じました。
ハーフダンの所から逃げてきた奴隷をかくまい、そこへハーフダンがやってくる…というのは、ヴィンランドサガのかなり初期のころに会った話と同じ展開ですね。
あの時トルフィンはまだ子供で、トールズが「若いメスの羊8頭」を差し出すことで、逃亡奴隷を引き取りました。
結局その奴隷は、まもなく息を引き取ってしまいましたが…。
大人になったトルフィンが、かつてと似た状況に立たされ、ハーフダンに対してどんな対応をするのか。
そしてハーフダンもまた、かつてトールズがしたことを覚えているでしょうから、ハーフダンがどんな反応をするかも気になるところです。
当時は夢物語でしかなかった「ヴィンランド」がすでに現実味を帯びたものになってきており、しかもハーフダンも出資者という立場ですから、なんだかんだで最後は丸く収まりそうではありますね。
何気に今回、おそらくユルヴァが初めて「トルフィンのヴィンランド行き」を(ハーフダンの怨みを買うかもしれないのも関わらず)全面的に応援してくれた回だった気もするのですが、そこもちょっと嬉しかったです。
ヴィンランド・サガ 最新169話 感想 追記
ハルヴァル(コーデリア)の父がトルケルである、と明言しないのは、ハルヴァルのキャラの立て方として、「トルケルの息子」である前に、現代的な言い方で言うところの「性同一性障害を抱える人物」であることを第一にしたいからなのかな、と思いました。
トルケルの息子を描きたかったわけではなく、見た目はトルケルなのに中身は女性という人物の苦悩を描こうとしたのかな、と。
読み終わってふとそんな感想が浮かんだので追記してみました。

今回のヴィンランド・サガ 最新169話ネタバレ感想記事は以上です!
ネタバレしちゃいましタイガー!

コメント
[…] ヴィンランド・サガ 最新169話ネタバレ感想 トルケルの息子!?ハーフダンの逃亡奴隷 民会でのトルフィンの話を聞いてやって来たハルヴァル。 トルフィンの母ヘルガからスープを差し […]